おはようございます🌞
本日は母の日🌸ですね。
うちの母も80になりますので親孝行をしておきたいものです。
本日は家族でお食事に誘うことにしました。手紙と気持ちも渡すつもりです。
午後からは義母宅にもご挨拶に伺う予定としています。
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講演会をなさいましたので復習を兼ねてまとめます。
渡辺先生はウイルスの大家でいらっしゃり、
福岡大の今福先生と並んで本邦のウイルス性皮膚疾患の双璧をなす教授です。
まさに全国を飛び回って講演会をなさっている印象です。
講演会開始に間に合わずに遅れて参加したのですが、
帯状疱疹のおはなしのあとで ちょうど
ウイルス性いぼ(尋常性疣贅:じんじょうせいゆうぜい、とよびます)
の最前線治療のお話を聞くことができましたのでまとめてみます。
ウイルス性疣贅(ゆうぜい:いぼ)は
一度はかかったことがある方がおられるのではないでしょうか。
こんなやつで、多くのクリニックでは液体窒素による治療が選択されます。
有効性は高いのですが、痛い(>_<)こと、2週ごとのペースで繰り返ししなければいけないので治療意欲がそがれる疾患です。
尋常性疣贅ガイドライン 2019の抄読を含めてまとめてみます。
ガイドラインで推奨される治療法の位置づけは以下のようになっています。
ただし、この解釈は推奨度が高い順に推奨するというものではなく、
科学的根拠の高い論文報告、研究があるものが推奨度が高いということに留意する必要があります。
【推奨度A】
〇液体窒素療法:1-2週ごとに行う
【推奨度B】
・電気凝固:局所麻酔下に実施。
〇レーザー(炭酸ガス、パルスダイ、Nd/YAG)
〇ヨクイニン内服:有効性も
・接触免疫療法:DPCP/SADBE外用
【推奨度C1】
〇外科的切除/いぼ剥ぎ法:再発も
・光線力学療法
・モノクロル/トリクロル酢酸外用:強酸による組織腐食作用
△フェノール外用:腐食作用あり
〇活性型D3軟膏:スピル膏との併用で効果も
・ブレオマイシン局注:局注抗がん剤、
・5-FU外用:外用抗がん剤
△レチノイド外用/内服:特に難治なものに縮小効果
〇イミキモド外用:密封療法で有用性も
△シメチジン内服:特に小児に有用
※〇/△は当院で実施するものとします。
当科では液体窒素や切除、炭酸ガスレーザーによる治療を選択していたのですが
渡辺先生のお話をお聞きし
・スピール膏+VitD3 (保険適用なし)
・スピール膏+イミキモド(保険適用なし)
・ヨクイニン
をあらためて再評価し、ローテーションで使用したいと思いました。
渡辺先生のお話では
治療効果を上げるには
① 角質を削ること
② 治療ローテーションをおこない、一つの治療に固執しない
③ 暗示効果:プラセボ効果も大きな治療選択肢
④ 一生懸命効果 医師も患者さんも治療し治そうという意志が大切
とのことでした。
漫然と同じ治療をしないことも視野に入れて
患者さんも医師側も いぼを治す!という強い意志があればなお効果的です。
なお、治療の基本の液体窒素療法は治療有効性にかなりの大きい差があり
施術者の技術によるところが大きいと考えられます。
液体窒素は
「周囲に2mm程度の凍結haloができる程度でを目安に」
「3回凍結を繰り返す」とされており
「急速凍結、緩徐融解をくりかえすことで組織破壊をきたす」
ことを目的に行います。なお、ウイルスを殺す治療ではなく
「ウイルスに感染した細胞を組織破壊し痂疲として剥離する」
ことを目的にしますので
リング状/ドーナツ状に再発することもあることに留意が必要です。
痛いこと・水疱化することがあること・色素沈着/脱失がおきること
を説明して実施する必要があります。
懇親会には 渡辺大輔教授、田中暁生教授、
ほか広島の開業医の先生方数人が参加されたのですが
参加予定の先生がコロナのために急遽わたくしも懇親会に加えていただき
スーツにネクタイではなかったので申し訳なかったのですが
楽しくいろいろなお話を聞くことができました。
あすからの診療に活かしたいと思います✨
明日は福岡に赴き、
全国講演会でお話をする予定です。
医師、歯科医師、薬剤師、看護師といった医療従事者は参加できるようですので
お時間が許せばご覧ください。※ご参加には登録が必要となります。
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※この文章に書かれた内容と経過は筆者の経験と知識に基づいたもので、
必ずしもすべての症例に当てはまるわけではありません。
適宜内容に関しては改定・修正をする可能性がございます。