みなさまおはようございます。
いよいよ開業まであと少し、
今日は美白の王様ハイドロキノンについてまとめます。
(追記:トレチノインについては2023/04/24に記事を追加しました)
そもそも〝美白〟という言葉がもてはやされたのは
1990年代に鈴木その子さんがテレビで〝美容研究家〟として登場
以降のようです。
「色の白いは七難隠す」って昔のテレビCMで言ってましたね。
先に本日のまとめ。
・美白として有効性が高いのはメラニンの生成を抑えるHQハイドロキノン
・医師が処方できる処方4-5%HQがおすすめ
・シミにはスポットで、全体には0.025-0.05%レチノイドの外用併用がおすすめ。
・きっちりと日焼けを避け、日焼け止めの併用、こする刺激を避けること
・副作用はかぶれ、白斑など。発がん性の指摘はあるがヒトでは報告なし
さて、以下書いていきますね。
皮膚の色はその方の生まれつきのメラニン色素顆粒の数や大きさによって規定されるほか、真皮コラーゲンやエラスチン(弾性線維)が関連しているとされます。(山田秀和: White.Vol4,230-35, 2016)
メラニンに影響を与えるのは
1) 紫外線
2) 外的刺激(こすること)
3) 性ホルモンの影響(思春期、ピルの内服)
4) 喫煙(VitCが破壊される)
5) 食事(酸化・糖化をおさえる)
くらいでしょうか。
運動不足・睡眠不足やストレスは美白には影響は少ないかもしれませんが
お肌に影響を与えますね。これら悪影響があると肌つやがわるくなりますね。
まず悪化因子を排除するべきですので、この辺りには留意が必要です。
まず、美白を目指すなら
・徹底的に日焼けを避けること
・こすらず優しく洗顔、化粧品を塗布すること
が望ましいです。
さて、HQ:ハイドロキノンについてです。
ハイドロキノンは何か、というと
メラニンが作られる過程を阻害し(チロジナーゼ阻害)
メラニンを生合成する機序をブロックします
(川島眞ら, Bella Pelle1, Page55-58(2016.08)
ハイドロキンについてもいろいろな種類があり
1) 院内製剤
2) 製薬会社による既製品
があります。
院内自家製剤はHQ成分が結晶化しているものがあり
品質がやや劣る可能性があすとされています。
OTC (over the counter:市販で手に入る薬剤)でも2002年の規制緩和以降
その使用が2%の濃度のハイドロキノンの配合までは認可されています。
医師しか処方できない4-5%のものが最も有効性が高いと考えられ、
それ以上の濃度では
・接触皮膚炎:カブレの副作用 や
・白斑:色が抜けてしまったりマダラになったりすること
起きる可能性があります。
また、細胞毒性がありFDA(アメリカ食品医薬品局 Food and Drug Administration)でも発がん性の可能性も指定されていますが、
4-5%の濃度ではヒトでは報告がないとされています。
ただし塗ってからラップする(密封療法)などは避けてください。
また、混合されている物質により
アゼラインという美白物質が入っていたり
VitCなどの抗酸化物質が含まれていたりします。
これらは相乗効果が見込まれます。
当院で当面採用するのは
・国産メーカーケイセイさんのHQ 5g ¥2,500-(税込)
・LASERなどの美容機器を扱うJMECさんのplus restore、ナノHQクリーム
の2種です。
あとゼオスキンの導入も予定しています。
ゼオは奥が深くいろいろな種類がありますのでいずれupしますね。
結局はレチノイドとHQが大切です!
レチノイドはまた後日。
HQは朝夕、または夕のみ、
シミのところだけにピンポイントで外用してください。
当院では
保湿後、
VitCローション (全顔)
( ⇒ トラネキサムローション(全顔) )
⇒ 0.025-0.05%レチノイド(全顔)
⇒ 4%HQ クリーム(シミ)
をお勧めします。
Qスイッチレーザー後は痂疲(かさぶた)が剥がれたのちにHQの外用みでOKです。
ではでは👋
免責事項:上記内容は筆者の各文献資料のまとめによりますが筆者の私見によります、実際の使用にあたっては医師の判断を仰いでくださいますようお願いします 適宜筆者判断で内容は改訂いたします