おはようございます🌞
2日前は紫外線のUVA/UVBの分類とその影響を記載しました。
では本日は(予告どおり!)
サンスクリーン剤にはどのようなものがあり
どのように選択するかについて書いていきますね。
1) 紫外線吸収剤
その物質自身が紫外線を吸収する化学構造式の有機化学物質です。
吸収された紫外線エネルギーは分子エネルギーなどのエネルギーに形を変え無害化されます。
ただし吸収剤の構造によっては
肌に刺激となったりアレルギー反応を起こす可能性があります。
UVB吸収剤、
UVA吸収剤、
いずれも吸収するブロードバンド吸収剤
の3種があります。
サンスクリーン剤に配合可能な吸収剤は種別許可基準に記載されており、
新規の紫外線吸収剤を配合する場合は医薬部外品の新規主剤と同等の審査を受ける必要があります。また紫外線吸収剤を10%以上敗亡する場合には安全性データを申請する必要があります。種類を以下に列記します。
N-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル
②シンナメート誘導体
メトキシケイヒ酸2-エチルヘキシル
③サリチル酸誘導体
3,3,5-トリメチルシクロヘキシルサリチル酸塩
④ベンゾフェノン誘導体
2-ヒドロキシ "4-メトキシベンゾフェノン
(オキシベンゾン, ASL 24)
⑤ ジベンゾイルメタン誘導体
4-t-ブチル-4'一メトキシベンゾイルメタン
(Sunscreen Drug Products for Over the Counter Human Use ;Tentative Final
Monograph) 米国食品医薬品局(FDA)より筆者引用和訳
2) 紫外線散乱剤
紫外線散乱剤は紫外線を物理的に散乱させることにより防御効果を発揮します。
紫外線散乱剤は,紫外線吸収剤に比べると散乱させる波長の選択性が低く,
紫外線領域に限らず広い領域の光線を散乱させます。
可視光線も散乱することにより白色を呈するため、塗布後に白浮きするという欠点があります。下記のものがあります。
①酸化チタン
②酸化亜鉛
③酸化マンガン
④酸化カルシウム/セリウム
⑤炭酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、セリウム
3) 紫外線防御製剤の選択
使用するシーンや使用感など、消費者の好みに合わせて様々なタイプがありますが
☆W/O乳化タイプは耐水性に優れる
☆O/W乳化タイプのジェル製剤はみずみずしい使用感で使いやすい
☆紫外線吸収剤にアレルギーのあるかたや小児ではは紫外線吸収剤フリーの散乱剤を用いる(ノンケミカル・紫外線吸収剤フリーなど)
など用途と肌質によって使い分ければよい
昨日とどいたリビング広島に
先日受けたインタビューの記事が掲載されました。
日焼け止めの分類では
「ノンケミカル」タイプがより望ましい、と書かれていますが
「肌の弱い方、アレルギーのある方には」と但し書きをいただいたほうが
より正確だったかもしれません。
問い合わせを頂けばそのようにお答えしますね。
当院でも
小児に使用可能なノンケミカルサンスクリーンや
レーザー照射後に特化したサンスクリーンを
ご用意しております✨
またできてしまったシミ、しわやたるみに有効なレーザー各種ご準備しています☺
本日はボケなしで面白くないですね。
そういえば、来週、元レスラーの藤波辰爾が
当院に来ていただきインタビューを受ける
という機会を頂戴しました!
次は紫外線による皮膚障害でもかこうかしら。
ではでは・・・。二度寝します。
【参考資料】
サンスクリーン剤の基礎知識 , 薬局: 71; 8, 2020
紫外線と新しいサンスクリーン剤, Bella Pelle: 2; 313, 2017
サンスクリーン剤の有用性-SPF値の意味と意義- , Skin Surgery: 3; 37-42, 1994
川田暁, サンスクリーン剤を選ぶポイントは?, 薬局: 73; 6, 2022
森田明理, スキンケアの大事な視点 紫外線への対応
紫外線環境保健マニュアル2020(環境省)ほか
※この文章に書かれた内容と経過は筆者の経験と知識に基づいたもので、
必ずしもすべての症例に当てはまるわけではありません。
適宜内容に関しては改定・修正をする可能性がございます。