Yanase Derma’s Diary

皮ふ科専門医による皮ふ疾患や論文などの紹介です。https://www.yanased.com/

勤務医としての発表すべて終了!と学会復習(レーザー、円形脱毛症、水疱症(氏家先生来広))

おはようございます。

 

3/6(月)、早朝です。

ようやく発表がすべて終わり、気分爽快です!

気分爽快

 

気分爽快だわ(古い)。

 

 

あと、3/17退職(あと2週間!)までにやることは

開業準備(と日常の外来・病棟業務)だけになりました!

 

今後のやることメニューはこんだけ☟かなぁ・・

 

・開業医先生方/これまお仕事ででかかわったすべての皆さまへの

開業のお知らせ郵送先住所Excelでの作成(喫緊、作成中)

・美容メニューの選定&導入&価格設定(これまだなんですよね)

 その説明書づくり

・患者さん疾患ごとの動線の確定(レーザー、手術、光線療法など)

・各疾患の患者さん説明書作成&スタッフ指導

・導入予定薬剤の選定確定と導入

・電気機器(洗濯機、掃除機など)購入

 

昨日の午前は安佐地区で小児学校保険部会にてレーザーのお話をしてきました。

各分類と治療法について・・・

準備時間があまりなかったのでざっくりと。

ちゃっかりと開業の宣伝もしました(笑)

あざの種類

当院(紙屋町やなせ皮ふ科)は、

・ホクロは手術(保険)、レーザー(自費、CO2、JMEC)で実施します。

・茶あざ(扁平母斑)はQRuby(JMEC)レーザーで対応します

・青あざ(太田母斑、異所性蒙古斑)はQRubyで対応します。

・シミもQRubyで対応します。

・LASERフェイシャル/脱毛はNdYAG/Alexロングパルス(CANDELA:GENTLEmaxPro)

で対応します。また、今後ブログやHPで発信します。

 

※赤あざは当科まだ対応しておりません!

酒さにはロングパルスYAGで対応予定です。

 

 

午後は日本皮膚科学会広島地方会で聴講&発表&座長してきました。

私は以下の発表をしてきました。

当科で6年間に治療した重症円形脱毛症治療のまとめ

尾道での3年間も含めて

100例以上重症円形脱毛症の治療を実施したと思います。

実施したmPSLハーフパルスも50例を越えます。

時機を逸さずして集学的な加療を実施することが肝要です。

total140例を超える円形脱毛症の患者さんを6年間で加療し、

重症のかた50数例をまとめて発表しました。

brush upして西日本か日本皮膚科学会で報告でもしようかしら。

ちゃっかりここでも開業のお知らせをして失笑されました(笑)

 

以下のご質問をお受けしました。

・mPSLハーフパルスの成績がそんなによいのはなぜか?

⇒半年内に、無効症例には複数回やるからかもしれません

・パルスを複数回すると大腿骨の無腐性壊死の心配は?

⇒短期なので心配していない。

大腿骨骨頭壊死はパルス後長期にPSLを投与する際、

あるいは基礎疾患のある高齢の方で気を付けるべきものでは?

 

秀先生からは特発性骨頭壊死の症例もあるのでちゃんと気を付けるようにとのご意見いただきました。

⇒mPSLパルスのメタ解析をよんでみます。

 

 

昨日は私共の発表ののちに、記念地方会でしたので、

 

北大の氏家教授がいらっしゃり

 

水疱症治療updateの講演をなさいました。

 

北大には皮膚外科で知り合った秦(はた)洋朗先生、

(調べると3年前にもうご開業されていました。。!

クリニック紹介|はた皮膚科スキンケアクリニック

HAMONという血管肉腫細胞株を院時代にご提供いただいた保科大地先生

という知人がいます。

 

 

氏家教授は2002同期卒ということもあり (しかしはるかに雲の上の存在。。。)

ご質問もさせていただきました。

最近教授になられたばかりで

水疱症研究では本邦で現在もっともご活躍の若手教授ではないでしょうか。

 

以下勉強しました。

・天疱瘡GL(ガイドライン)では1mg/kg/dで開始となっているが軽症例では0.5mg/kg/dでもよいかと思われる そろそろGL改訂がある

・重症例ではパルスを複数回するか IVIgを追加するか 1.5mg/kg/dでやるか AZA/CyA/MTX/MMF/MZBなどの追加 またはRTXなど

・AZAはNUDT15遺伝子多型があり、そのタイプにより骨髄抑制や肝障害などsAE(重篤な副作用)がでることがあるため調べておいた方が良い 頻度では1%とされているが北大dataでは8%ほどの患者がいる

IgM類天疱瘡という新たな概念がある

 

 

以下ご質問しました。

・PSL漸減中再燃症例の免疫抑制剤のadd on に関しては私は抗体産生抑制の観点からMTXまたはAZAを考え、痒みが強ければCyAなど症例に応じて使用しているが、どの順に使われることが多いか

うかがったところ

EBMが多いのはAZAやMMF、MZBの順か、とおっしゃっていたように思います。

エビデンスの高い順に使われるというご回答でした。

また

・BP180陰性の類天疱瘡には血清をおおくりしてもよいのでしょうか?

⇒ BP230は保険外で調べられるが、それ以外の陰性症例ならどうぞよろこんで、と。

これは開業後は不要になりますので、後輩たちへのメッセージでした。

 

 

ぼくと同世代の先生方はすでに世界で活躍しておられます。

ぼくも広島に根を張った全国に通用する診療を、

これから展開していきたいと思います。

現時点では

開業後もdataを蓄積し開業医からの視点で

国内発表を含めて発信していきたいと考えています。

(ほんとかしら?)

 

ではでは、1週間、がんばりましょう!