最近手足口病が流行しているようで
広島県は全国でも第4位の流行度合いのようです。(出典:国立感染症センター)
手足口病なんて、なんかおばけみたいな病気ですよね。
私も研修医のころ小児科で研修した際、また救急当直でお子さんの発熱をみたときに
目にした程度でたくさん診断してきたわけではありませんが
最近小児や成人で結構おいででしたのであらためて学び直してみました。
学校感染症と関連疾患について
学校感染症とは
◆第一種:感染症法の第 1 類と結核を除く第 2 類を規定しています
◎皮膚科対象疾患:なし
◆第二種:空気感染/飛沫感染により児童生徒等の罹患が多く,つぎつぎに感染しやすい感染症です。結核は空気・飛沫感染で感染拡大するため第二種に分類されています.
◎皮膚科対象疾患:麻疹・風疹・水痘(・結核)
◆第三種:学校教育活動を通じて学校で流行を広げる可能性がある感染症です。
◎皮膚科対象疾患:溶連菌感染症、伝染性紅斑(リンゴ病)、単純ヘルペス、
帯状疱疹、手足口病、伝染性膿痂疹、伝染性軟属腫、疥癬、皮膚真菌症など
学校感染症には皮ふの病変を呈する疾患が多くかかわりが大きいため、
皮ふ疾患に携わる医師にはこれらの鑑別と診断をする能力が求められます。
それぞれの感染症により出席停止期間が定められており、
下記のように定められています。
いままでヘルペスや帯状疱疹は毎日のように来られ診断治療していますが、
麻疹(はしか)や風疹(三日ばしか)などは私も数例しか診断したことがありません。
手足口病(Hand, Foot, and Mouth disease)について
では前置きが長くなりましたが手足口病について記載してまいります。
【原因ウイルス causes】
手足口病は上記感染症対象疾患では5類に、学校感染症では第3種に分類される感染症です。原因ウイルスとしてはコクサッキーA16やエンテロ71が多いとされています。
【臨床症状 clinical manifestation】
【感染様式 infectious form 】
おもに飛沫感染で伝染しますが、経口感染、接触感染もします。水疱が乾燥し、咽頭の炎症や発赤が治癒しても糞便中にウイルスが2-4週は排出されるため出席停止は無意味とされ、感染症法で規定された出席停止期間はありません。
【治療 Treatment】
治療は特に必要とせず対症療法となります。
私は必要に応じアセトアミノフェンやトラネキサム酸、桔梗湯を処方します。
ところで、、、
駅のトイレなどで男性の手洗いをよく観察しているのですが
コロナ龍光寺流行時には病院ではまともな手洗いをされる方がおられましたが
駅ではまともに手洗いをされているのをほぼ見たことがありません。
ひどいケースでは、片手の指先を水で濡らしただけでエアドライヤーでブオーとやって手洗いを終える人を見る男性も少なからず見られます、、、。
さらにはズボンで拭いたりぱっぱっと散らしている人もよく見かけます。
中には、トイレのあと手を洗わずに出る人もいたりして・・・?
感染症は人から人へ伝播しますからなくならないわけで、
清潔、予防と免疫を下げない行動が必要ですね。。。
さてさて、、、では寝まーす