おはようございます🌞
今朝は大阪でアトピー性皮膚炎の勉強会にこれから参加するところです。
どうも、くいだおれ太郎です。
、、、?
さて、、、(反省)
院長自身がそれなりのアトピー性皮膚炎患者であったことから、わたしも子供の頃より皮膚科にはずっと通院して治療していました。
いまでも、保湿(ヘパリン類似物質スプレーかHフォーム)は
欠かさずおこないますし
かゆいところには
ロコイド(体、かるいところ)、
ネリゾナ(体四肢 ひどいところ)や
モイゼルト・コレクチム(かお、かるいところ)などを
外用しています。
アトピー性皮膚炎は
遺伝子の特徴により生じる皮膚疾患で(下記、やなせ講演会用作成スライドを添付)
(注:院内で掲示しているループスライド、外注とお思いの方もおられるかもしれませんがあれ全部院長やなせ自作のスライドなんですよ(^_-)-☆)
1️⃣フィラグリンという皮膚保湿にかかわる遺伝子の変異による保湿機能の低下
2️⃣Th2への偏向という、いわゆるかゆみや皮膚炎、アレルギーの症状を来しやすい体質
などにより、
乾燥や外的刺激により引っ掻いてしまって繰り返し湿疹を起こしてしまうことにより生じる病態です。
当院ではアトピー性皮膚炎に対して
まずは疾患概念の説明、正しい診断と治療目標の設定、のうえで
①正しい塗りかたと生活様式のご注意などの説明による治療
改善されない場合、
②紫外線治療または免疫抑制薬(CyA)の内服
③生物学的製剤(IL-31.IL-13など)、JAK阻害薬内服
といった段階で、
ほぼかゆみや皮膚炎症状がない状態を目指します。
すくなくとも、日常生活に支障なく、痒みがほとんど気にならない状態まで持っていけることを目標にしています。
ときに、“ 湿疹、じんましん ”がでました、
との訴えでおいでのかたのなかに
“ 多形紅斑 ” や “ ウィルス性中毒疹 ”のかたが
いらっしゃることがあります。
ウイルス性中毒疹について (前回筆記に追加@2024.08.01.)
中毒疹(toxicoderma)とは、
体外あるいは体内物質により誘発される反応性の皮疹で、
薬物、ウイルス、細菌など様々な因子による急性発疹症の総称
と定義されています。(水川良子, MB Derma, 296, 2020)
ただし、病態や原因にかかわらず使用されてきたため日常診療では頻用されてきましたが正確に診断されるべきという風潮から近年は海外でもその診断名は減少しつつあるようです。
当院にいらっしゃる患者さんの中には
通常の湿疹とはことなり「どうやら薬疹だな」とか「ウイルス性中毒疹のようだな」
と感じる方はある程度いらっしゃいます。
「喉が痛む」など最近なにか感染症に罹患された経歴がないか
「痛み止めなど新たな服薬歴がないか」をお尋ねすると、
一定数の方が
「そういえば先週喉が痛かったな・・・」とか
「痛み止めや抗生剤を飲みました」とかのエピソードを
詳細にお聞きするとおっしゃることがあります。
薬疹や中毒疹は様々な皮疹の形態や様々な経過を取りますから
疑わなければ本疾患の診断に至ることは難しいかもしれません。
以下、筆者が数年前の2021年かな?に
〝薬疹〟講演を行ったときに作成したスライドを供覧します(やなせ作成スライド)
最近いらっしゃった方は
どうも多型紅斑型の中毒疹だな、と診断し「ヘルペスを繰り返しませんか?」とお聞きしたところヘルペスを頻繁に繰り返しておられ
「ヘルペス関連多型紅斑(HAEM)」との診断にいたった方がおられました。
以上のように、いわゆる「皮膚は内臓の鏡」とも呼ばれますので
「何らかの疾患にともなって」「症候性に」発現する皮ふ疾患もあります。
とくに、「薬疹」「何らかの感染症にともなう中毒疹」
そのほか「梅毒」や「疥癬」「日本紅斑熱やツツガムシ病などのリケッチア感染症」
「SLEや皮膚筋炎、強皮症、ベーチェット、スティル病などの膠原病、類縁疾患」
などは
「疑わないと診断できない」ですので
私はいまでも自戒を込めて「見逃しのないように」「あらゆる疾患の可能性を考えて」
診断にあたるようにしております。
クチコミでも、〝いくつかの皮ふ科で良くならなかった皮疹が、やなせだと診断にいたりよくなった!〟とお声を頂戴したことがあり、その方は内服薬による薬疹だったことがありました。ただ湿疹としてぬりぐすりだけでは治らず、皮膚症状から隠れた原因を突き止めようとする姿勢が我々医師には求められます・
以上、少し長くなりましたが・・・
ではでは~~