Yanase Derma’s Diary

皮ふ科専門医による皮ふ疾患や論文などの紹介です。https://www.yanased.com/

【開業準備】デジタルサイネージの作成【開業まであと4か月!】

おはようございます。

2023.04.12 広島市中区で開業予定のやなせです。

 

本日は、ホームページにも記載することになるかもしれませんが

私のクリニックの理念や思いを記載したクリニック案内を

デジタルで提示する〝デジタルサイネージ〟というものを作成しましたので

提示いたします。

 

興味ある方はご覧いただけると幸いです。

 

 

 

【美容】シミレーザー治療について。

おはようございます。

 

今日は勤労感謝の日です。

朝から雨で、せっかくのお休みで

紅葉もきれいでしょうのに紅葉狩りなど野山に行けずに残念ですね。

 

 

雨の日はゆっくりと読書や仕事でもして過ごしま-す(うそ)。

 

 

勤労感謝の日って、Wikipediaによると

新嘗祭(にいなめさい):五穀豊穣を祝う日、が戦後に

祝祭日から国家神道の色彩を払拭するという方針のもとで

名称を変更したものらしいです。

 

 

勤労じゃなくてすべてもののに感謝する

「Thanksgiving Day」

でいいですよねー。

 

 





 

 

 

 

 

さて、以前、本ブログで、ファミリードクターというサイトで

コラムを書いていると書きました。

 

 

yanasettey.hatenablog.com

 

ようやく💦

6本のコラムが完成しました。

 

いま、3本が公開中です。

 

・ほくろ(色素性母斑)から(メラノーマ)悪性黒色腫は生じるのでしょうか? https://www.family-dr.jp/?column=20840

・そのかゆみは、皮膚掻痒症(ひふそうようしょう)かもしれません! https://www.family-dr.jp/?column=20762

・そのできものは皮膚がんではないですか?

https://www.family-dr.jp/?column=20756

 

 

ひきつづき、

・ニキビ  これからのニキビ治療 

www.family-dr.jp

・シミ   顔のシミとレーザー治療(日光性色素斑など)

www.family-dr.jp

・薬疹   薬疹のすべて ~お薬のアレルギーはありませんか?~

www.family-dr.jp

についてかき上げましたので

 

まずは美容、シミの病態と治療について転記します。

シミってあらためて勉強してみると奥が深いんですよね。

 

いざ書くとボリューミーでしたん(量が多かった)・・・。

 

 

またいずれURLを貼りますので、興味ある方はそちらへ飛んでくださいね。

 

 

以下添付します。

 

 

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一口に顔の〝シミ〟といっても、その中にはたくさんの病態があるため明確な定義はありません。

 

一般的には〝限局的な皮膚の色素の増加〟のことを指しており、

いわゆる〝シミ〟に含まれる疾患として

 

1) 老人性色素斑(日光黒子)

2) 脂漏性角化症

3) 肝斑

4) 後天性真皮メラノサイトーシス/遅発性両側性太田母斑

 

などがあります。以下、詳しく書いていきます。

 

 

シミの分類 参考文献1)より引用

 

シミの分類

〝シミ〟の内訳ではいわゆる〝シミ〟で来院される患者さんの60%は老人性色素斑で、

次いで後天性真皮メラノサイトーシスが8%、扁平な脂漏性角化症が7%、

その次に肝斑5%と続くと報告されています1)

 

なお、どのタイプのシミであれ、治療前後は丁寧に遮光しこする刺激を避け、

必要に応じ美白剤の補助治療がないと、シミが再燃したり、

悪化したりすることもありますので、

施術者に丁寧にカウンセリングを受けることをお勧めします。

 

[1]  老人性(ろうじんせい)色素斑(しきそはん)

/日光色素斑、日光黒子 ( solar lentigo/senile lentigo)



顔面や手の甲などの露光部(太陽光のあたる場所)に生じることの多い、

点状~貨幣大くらいまでの大きさの境界が鮮明な円形に近い淡い褐色斑です。

肌の色が白いかたがスポーツなどで若いころから日焼けを繰り返していると、

比較的若いかたでも小さい茶色のシミが多発してくることがあります。

 

先にも書きましたが、

 

〝シミ〟の訴えで皮膚科を受診するかたの6割が

日光色素斑であると報告されています1)

 

慢性的に紫外線にさらされることにより

角質細胞のなかにメラニン色素が増加した状態であり、

ほとんどの場合Qスイッチレーザーという治療を選択して照射すれば

おおむね色は薄くなります(一時的に炎症後の色素沈着を残すことがあります)

(自費診療となります)。

当院ではQスイッチRuby LASERでの治療を予定しています。

 

ただし、肝斑を合併している方にQスイッチレーザーを照射すると

シミは一時的に濃くなることがありますので、

施術前の丁寧な確認が必要です。

 

ケミカルピーリング

レーザーではない光治療(IPLなどのフォトフェイシャルなど)でも

ある程度の効果が見込まれますが、

効果が緩やかなうえ複数回の治療が必要になることが多いかもしれません。

 

治療後に、赤みや腫れが引いて

お化粧ができるようになるまでの期間をダウンタイムというのですが、

 

ダウンタイムを望まれない方は

このような負担のかからない治療が望ましいかもしれません。

 

※なお当院(未開院💦)では、色素、赤みに選択性の高いロングパルスYAG/Alexレーザーで

ダウンタイムなくお肌の赤みやくすみなどの色調の改善をおこなう予定です。

 

美白剤を外用してもピーリング(角質を薄くはぎ取る)作用がないと

このタイプのシミには十分な効果は見込まれないとされています1)

 

[2] 脂漏性(しろうせい)角化症(かくかしょう)/

老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)(seborrheic keratosis)

脂漏性角化症の炭酸ガスレーザー治療の経過例



脂漏性角化症は老人性色素斑が進行したものとご理解いただいてよく、

紫外線にさらされることによって

お肌の角質細胞がもりあがりメラニン色素が増えたもので、

ご年齢によるシミやイボのことをいいます。

 

加齢による変化とはいえ20~30代以降でみられることもあります。

良性ですので放置してもよいのですが、

整容的な希望があれば切除したり、

液体窒素で冷凍凝固(れいとうぎょうこ)治療をしたり、

レーザーで焼灼(しょうしゃく)治療したりすることにより除去は可能です。

 

 

悪性の可能性が否定できない場合は

一部皮膚を取って調べる生検という手技や摘出が推奨されます。

 

※つい最近もシミのようにみえる顔面の悪性黒子; メラノーマを2名経験、手術しました。

 

 [3] 肝斑(かんぱん) (melasma)

肝斑の症例

 

肝斑は一般に

紫外線暴露や妊娠、経口避妊薬の内服、こする刺激などをきっかけに生じるとされ、

思春期以降の30代前後の女性に生じることが多いシミです。

 

両側性に生じ、全体的に色調が均一な淡い褐色斑が

頬骨部を中心として眼周囲をさけて見られることが多くみられます。

 

本症の病態は炎症後の色素沈着に類似し、

メラニンの合成が増えている状態です2)

肝斑の治療には紫外線をさけることがもっとも重要で、

美白剤の外用が治療の中心です。

 

肝斑に対するレーザートーニング治療は,

QスイッチNd-YAGレーザーの 低出力照射によって

メラノサイトを破壊することなくその機能・活動性を低下させることが

主たる作用機序3)であり、

肝斑に対するレーザートーニング治療は

病態としての 肝斑を治癒させるものではなく,

あくまで一時的な軽快 を得るための治療法として有用であると

宮田らにより報告され4)、適切に使用すれば

症状を軽減する可能性が示唆されています。

 

ただしレーザートーニングにはPicoトーニングも含めて

葛西や渡辺ら否定的な見解もすくなからずあり 5)

 

その効果や影響は経過を見て慎重に判断する必要があります。

 

※私はこの効果を否定するものではありませんが、

当面、当院(未開院では肝斑に対するYAG toningは見合わせることといたします。

 

肝斑はその他のシミとしばしば合併することがあり、

肝斑にQスイッチレーザーを当てると逆にシミが濃くなることがあると書きましたが、

この場合は肝斑の治療を優先するのが原則です。

正しく診断し正しい順序で治療を受けないと

むしろ一時的に悪化することさえありますので注意が必要です。

 

[4] 遅発性両側性太田様色素斑/

後天性真皮メラノサイトーシス

(ADM/FDM; acquired/ facial dermal melanosis)

ADM/FDM


10~30歳代の女性にみられる、顔面の頬骨部や両側の額部、鼻翼部にみられる

淡い褐色から紫褐色の島状の色素斑で、真皮内にメラノサイトが増えた状態です。

 

肝斑とは異なりレーザー治療が高い効果が見込まれます6)

 

一方でただしくADMと診断されず肝斑と混同されていれば、

何度も効果の緩やかな治療を受けるケースもあるかもしれません。

 

 

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以上述べましたように、〝シミ〟も病態や治療が様々で

診断と治療は必ずしも簡単ではありません。

 

〝シミ〟のうち最も多い老人性色素斑や後天性真皮メラノサイトーシスであれば

Qスイッチレーザーがよく効くのですが、これもさまざまな機種があるため、

正しい診断のもとに有効性の高いレーザーを用いることが望ましいでしょう。

 

また、特にシミとしてもっとも多くみられる老人性色素斑に対して

美白外用剤はさほど治療効果が高くないと報告されていることは

知っておいてよいかもしれません。

 

 

肝斑と後天性真皮メラノサイトーシスはまったく異なる病態ですが

合併することもありますので、

正しい診断のもとに正しく治療を受けることが大切です。

 

美容の領域にはさまざまな治療がありますが、

 

その症状の病態や病理病態学見地から

どの施術の必要を選択しているか深く理解された専門家かどうか、

正しく病態を把握し病名を診断できているのか、

どのレーザー光がどのように作用しシミを薄くするのか

 

治療を受ける側は吟味して

治療を受けるクリニックを見極める必要があるかもしれません。

 

たくさんの種類と病態がある〝シミ〟を正しく理解、診断していただき、

適切な診療を受けきれいな肌を取り戻していただきますよう願っています。

 

※この文章に書かれた内容と経過は筆者の経験と知識に基づいたもので、

必ずしもすべての症例に当てはまるわけではありません

 

【参考文献】

1) 渡部晋一: 日皮会誌, 129: 1619-1625, 2019

2) 川口雅一: 日皮会誌, 129: 2125-2135, 2019

3) 中野俊二: PEPARS, 110: 53-58, 2016

4) 宮田成章: 日本レーザー医学雑誌, 39: 137-140, 2018

5) 葛西健一郎: 日皮会誌, 129: 1627-1632, 2019

6) 鈴木春恵: 日本レーザー医学雑誌, 31: 30-35, 2010

 

 

以上です。

ではでは、みなさま良いおやすみをおすごしください。

 

さぁー、きょうもがんばりますぞ!

 



 

【開業準備】開業医先生巡り最終章  【美容】レーザー勉強会 宮田塾参加

先生

みなさんこんばんは。

 

まさかのダブルヘッダー 

日にふたつもブログ書くというわたし。

ひまなのか!と言われれば 当直中

 

さきほどひどい〇〇が来てて ○○を△△してきたところで・・

(書くと個人情報に抵触するかなと?)

一応仕事はしています💦

 

さて、昨日11月12日は皮膚の日(イイヒフですね)でした。

 

 ダジャレですやん・・・!

 

来週11/20に皮膚の日に関連した皮膚科無料検診があり

私も対応するようにお声がけいただいていますので

検診医として参加してまいります。

皮膚の日無料相談会 パンフ

 

 

さて、前置きが長くなりましたが

イイヒフにかこつけた

(かこつけたって、託けたって書くんですね、しらんかった)

 

※かこつけて 託つけて
他の何事か要因として半ば強引に関連付けるさま。言い訳用いるさま。

 

わけじゃないですが

地域のお世話になった先生がたにご挨拶してまいりました。

 

土曜日の極めてお忙しい診療の合間にも関わらず

(先生がたお邪魔しました💦ありがとうございました)

みなさま一様に私に激励のお言葉を頂戴し

元気づけていただきました。

 

ときには治療のとても難しい貴重な患者さんの症例をご紹介いただき

私も、先生方や患者さんのみなさまに成長させていただきました。

改めて御礼申し上げます。

 

 

本日は、お昼からレーザー治療で高名な

宮田成章先生、塚原孝浩先生の両先生のお話をリアルでお聞きする勉強会
通称 “宮田塾” に参加しました。
 
魁!男塾!みたいですね。

さて。。。(スルー推奨)
 
 
レーザーの基本原理と、学んだことだけ書いて今夜は終わりにします。
 
そもそもLASERって何?て話ですがご存知かもしれませんが
LASERって略語なんです。
Light
Amplification
Stimulated
Emission of
Radiation
つまり「誘導放出による光増幅の放射」という意味です。
和訳するとわけわからんですね。
 
縦読みで意味になるってオモロイですよねー
 
原爆の日 カープ中継縦読み記事 | 1000勝1000敗への長い長い道のり
こんなの。
 
LASERとは、
わかりやすくいうと、、、
 
普通の光はさまざまな波長(光って波なのね)が混ざり合って、様々な方向にむかいます。
 
ですがレーザー光は単一波長で(波の大きさ、波の山と谷)
がそろっているので一定の方向に進み光が広がりにくいのです。
 
ゴルゴが撃つときに光が額にあたる例のアレです。きっと。

レーザー光(フリー素材より)

光の波長とレーザーの種類、ヘモグロビンとメラニンの吸光度は以下のようになっています。

Anderson RR, et al. Selective Photothermolysis. Science 220:524-527, 1983を引用改変
 
レーザーにはざっと
ルビー(Ruby:694nm)
アレキサンドライト(Alex:755nm)
ネオジム・YAG(Nd-YAG:1064nm)
ほかDye(585nm)、Diode(810/940nm)
などがあります。
ほかにもいくつかでてるみたいです。
 
LASERの理論は
Selective Photothermolysis(SP:選択的光熱融解理論)により
1980年代にRR.Andersonらにより提唱されました。
瘢痕を残さずに、ターゲットだけに熱エネルギーを与え破壊するという理論です。
 
カエルを殺さず、カエルに打撃を与え下の岩を壊すような
そんな理論です。
(つまり表皮などの周囲組織にダメージを与えずに
血管やメラニン色素だけを選択的に破壊する)
 

メメタァ(by JOJO)

👆 コレですね
 
LASERやるなら
SP:選択的光熱融解理論とか
熱緩和時間とか
パルス幅とか
理解が必要となります。
 
 
 
SPを達成するために必要な光の条件は3つあります。
 
1) 波長 : 上記
メラニンをターゲットにするなら
ヘモグロビンに吸収されない630nm以上が望ましいとされます
Hgbに吸収されると出血しますからね。
 
2) 照射時間 :ミリか、マイクロか、ナノか、ピコか
メラノソーム(メラニン色素みたいな)の熱緩和時間(TRT:
thermal relaxation time)より短いパルス幅の光でなければなりません。
50nsecより長いと、瘢痕をきたす可能性があります。
パルス幅が長いと日光黒子/老人性色素斑のような表在性のものでは治療は可能ですが、熱の拡散で真皮にダメージを与えると瘢痕を形成することがあり安全域が狭いです。10年以上昔、このロングパルスアレックスで治療していたことがありましたが熟練の技を要しました。PIH(炎症後色素沈着)も強かったです。
 
3) 照射エネルギー 
(単位面積当たりの熱エネルギーをフルエンスといいます)
 
1)QRuby;
波長:694nm
深達度:deep
メラニンへの吸収;よい
パルス幅:20-40nsec
衝撃波:中等度
瘢痕形成:ない
2)Qアレックス
波長:755nm
深達度:deeper
パルス幅:50-100nsec
衝撃波:軽度
瘢痕形成;少ない
3)QNd/YAG
波長:1064nm
深達度:deeper
メラニンへの吸収:中等度
パルス幅:5-10nsec
衝撃波:高度
瘢痕:要スキャナー
 
Rubyが無難ですが、AlexでもNdYAGでも色素病変は問題ありません。
一般にはRubyやAlexが選択されるでしょうね。
メラニン色素だけをターゲットにするならRubyがよかったかも。
 
 
NdYAGはHgbへの吸光度が高いため赤ら顔にも効果がありますし
もっとも深達度が深く熱エネルギーが真皮に到達するため
皮膚の若返り(rejuvenationといいます)もできます。
 
ただちょっとRubyやAlexにくらべると難易度が高めかもしれません。
ただしメラニン色素への効果はそこまで変わらないとされています。
 
塚原先生にも直接おたずねしたのですが
どのレーザーを使っても上手に使えば
効果はそこまで変わらないとおっしゃっていました。
 
それよか遮光とかこすらないなど施術前後の生活指導、
HQ(美白剤)の上手な使用のほうが大きいと思います。
これは後日コラム貼り付けますのでご参照ください。
 
 
ちなみに、今もてはやされているpicoLASERですが
パルス幅を一桁短くしたもので
パルス幅が短いだけなので色素斑への効果は変わりないとされている
のではないかと思います。
衝撃波が強いですので
肌の若返り(rejuvenation)には効果があるでしょうが
表皮のmelaninに吸収された場合脱色素斑をきたす可能性があるようです。
 
美容の先生はPicoの効果を知ってしまうと、やっぱPicoがいいよね、
みたいにおっしゃってたので
有効性に差はあるのかもしれませんが 
 
まだ効果は私の中では未知数です。
ただしSP理論から言うとおそらく大きな差はないのではないでしょうか?
まだわたくしの理解が不十分ですので
これに関してはまたいつかまとめるかもしれません。
 
ちなみにIPL(様々な光波長からなる)
はダウンタイムがなく(その日からお化粧が可能)、
上手に使えば赤ら顔や脱毛にも使えるようですが
マイルドに当ててマイルドな効果というところが
一番患者さんウケはいいと聞きますがぼく向けではないなと思いました。
もっとはっきりとスパッと効果を出したいと思っています。
もちろん患者の皆さまに応じた対応はしてまいります。
 
 
宮田先生にも直接ご質問して たるみ手術についてうかがいました。
肌のタイトニング、引き上げ効果としてはもう
たるみ引き上げの手術はしておられないとおっしゃっていました。
簡単な手術と同等の効果ならHIFU(皮下脂肪織や筋膜までのたるみひきあげ機種)
でできるからですと。
多くの美容では一回で5-10万程度の費用が掛かります。。。
値段も高いですが効果も高いようですね(当院未導入)。
 
やるなら数時間かけて行う手術で、筋膜まではがしてあげる手術で
昔は宮田先生もされていたそうなのですが 
おそらくダウンタイムはひどく長いですし合併症も大きそうで
もうそのような時間はないので、とおっしゃっていました。
 
自分としては
できれば自分で自分に肌のたるみ引き上げの手術をしたいんだけどな、
とおもいます。
 
 
宮田塾には、
広大皮膚科医局の同門の先生幾名か
プルミエの理事長、雑賀院長(お写真撮っていただきました)

プルミエ 雑賀先生たちと。
さて、めちゃ遅くなりました。。。
明日から月曜日、一週間みなさま頑張りましょう!

時代の風雲児、武岡先生のもとを訪問!

みなさま、こんばんは。

 

今夜は当直で病院にいます。

 

救急当直は(医療従事者の方はよくご存じと思うのですが)

大きな病院ではいくつかの医師対応に分かれていることが多いです。

 

当院ではざっくり以下のようでしょうか。

1) 救急HOT(hot line)

 一刻を争う生死を分かつような救急対応@大変な事故や脳卒中心筋梗塞など)

2) 第一当直:救急対応

 救急車対応@事故や頭痛、胸痛、腹痛など救急車対応

3) 第二当直:ウォークイン

 飛び込み患者または連絡のうえ飛び込みで自家用車などでくる患者@発熱、頭痛など

 

なお、救急対応でも一次救急、二次救急、三次救急と病院の規模により搬送されている患者の種別は異なります(三次救急が大学レベル、二次救急がその前段階でしょうか

 

なお、現在は第二当直が発熱の振り分け

(コロナ患者が病院に入らないようにするため)

のため、あの予防衣を着て、コロナの抗原/インフルの抗原をcheckします。

コロナ予防衣@日テレサイトより引用

👆 あの予防衣 うちのはイエローです


詳しくは調べて書くべきなのですが

ざっと私の印象です。

 

救急科の専門の先生や第一線で勤務されている先生、

理解が異なっていたらご容赦のうえご指摘ください🙇

 

 

私は皮膚科医なので、全身管理や救急患者のファーストタッチ

得意ではなく、来るとしても

・壊死性筋膜炎、ガス壊疽、蜂窩織炎:皮膚軟部組織感染症

・熱傷 (とくに火炎が燃え移ったのは深い熱傷になります。野焼きはダメよ🙅)

マムシ咬傷(マムシ見たら逃げてください、マムシ酒にするとかマムシに手を出したらダメよ🙅 ☚ ときどきいます)

・ぐちゃぐちゃの縫合創

くらいですかね。。。 

うち形成外科ないので皮膚科が呼ばれます。

 

5年前までは腹痛でイレウス(腸閉塞)とか脳梗塞とか 

システムが違ってて

救急車のファーストタッチ受けてた時期もありましたが

 

やはり専門家や慣れた人が対応するほうが安全です。

5年前から内科、外科などが救急車対応になりました。

 

研修医の皆さまはその前段階で

日々第一線で対応していただいていると思います。

ほんとうにお疲れ様です。がんばってくださいね!

 

さて、前置きがメチャんこながくなりました。

 

先週はいろいろあって、

 

まず11/9、皮ふ科医なら知らなきゃモグリ、

 

あの有名な武岡皮膚科、武岡伸太郎先生にお会いしてきました!

あるメーカーに、ぜひ武岡先生にお会いして一緒に発表したいとお願いしたところ

快諾いただき、この会の開催となりました。

 

しかし同時に広島でも会が行われていたという・・・

(暁生教授、秀先生申し訳ございません)

 



武岡皮膚科 全景

 

武岡皮膚科、待合 この広さと質感のクオリティどないだ!

クリニック院内に発電所があるってどうなっとるのだ・・!

武岡皮膚科の美容機器の数々・・・!

上記美容機器もほんの一部でした。

メソアクティス、ハイドロフェイシャル、HIFUなど、、

一般皮膚科医の理解を超えていました。

 

武岡先生のすごいのは

1) 若さ    

2) 診断の速さと説明能力の高さ

3) 無駄のない動線、診察の流れを作り上げたスキル

4) 最新のガイドラインに準拠した治療内容

5) ありふれた最新の美容メニュー

 

など。。。38歳とは思えない・・・!どうなっとるのだ。

 

それでいて、メチャ忙しい外来で

アトピーのEASIや乾癬のPASI、蕁麻疹のUASやQOLスコアのDLQI

(それぞれ重症度の皮膚科点数づけ)

スコアリングなどやっとるのはまさに神がかってます。

全国に引っ張りだこなわけだ。。。

 

 

惜しげもなく診療内容やあらゆること教えていただきました。

こんなにしてもらっていいのかしら。

 

元高松日赤におられた細川先生(左)武岡先生(中)やなせ(右)

武岡先生には感謝を伝えても伝えきれません。

ありがとうございました!

 

 

 

あと数年して、やなせが広島でいっぱしになったら

ぜひ接待させていただきたいです。

武岡先生、広島まであそびにきてね!

 

書くことがいっぱいあるので

いったん締めます。

皆さんよい夜を!

(幸いまだ救急患者で呼ばれていません、有難い・・)

【開業準備】いよいよオープニングスタッフ募集!そのまえに。。。

みなさまこんばんは。

やなせです。

 

いよいよ、開業まであと半年を切り

 

内装や購入機器の確認等に入っています。

 

 

ところで先週

 

最近新規開業された

同じテナントの同じ階に入る

精神科・心療内科の先生のもとに

ご挨拶に伺ったのですが

 

紙屋町こころのクリニック | 広島市中区紙屋町にある心療内科

 

院長先生はとても柔和で温厚、

インテリジェントな先生で・・

一目で名医とわかるすてきなオーラのある先生でした。

 

なおかつ内装がとても洗練されていて・・・

いるだけで落ち着いて、癒される空間で・・。

 

きっと先生のもとを受診されお越しになった

多くの患者さんのこころは

先生の診療を通して、

また心地よい空間でお過ごしいただくことで

いやしていただけるのだろうなと感じました。

 

 

わたくしはどちらかといえば

イケイケ(死語)な性格で

冗談を言ったりして患者さんを

元気づけるタイプの人間だと思ってますので

 

もう少し穏やかで、物静かな、

落ち着いた雰囲気も醸し出せるよう

穏やかな日々を重ねていきたいものです。。。

 

 

 

さて、私もいよいよ

オープニングスタッフ募集の時期がきました。

11月初旬、ハローワークで募集をかけます。

 

そのまえに、時給をいくらにするとか

求人広告をどのように書くとか、

保険の決定とか、事業登録シートに

様々な書類の準備とともに

いろいろ細かい大事な点も決定が必要です。

 

これには社労士さんの力をお借りします。

引き続きよろしくお願いいたします。

 

 

内装も、スタッフも、いよいよこれからです!

11月から年末にかけて募集をかけて

年明けに面接を開始します。

いよいよです。

 

ではでは・・・

おやすみなさい。。。

 

【勉強会復習】全身性強皮症まとめ【専門家向け】と 我youtuber debutしとるがな

こんばんは。

やなせです。

 

10/29は県の皮膚科講習会に

横浜市立大学の新教授に就任された山口由衣教授がおいででご講演いただきまして

改めて勉強になりました。

復習しました。

5年ほど昔に(2017/12)市民の方むけに膠原病講演会をしたときに

一度まとめた内容をあらためてupdateさせていただきました。

 

以下、5年前に発表したスライドと、

このたびの復習を加えたスライドを添付します。

自分用のまとめです。

 

しかし山口教授は凄い数の論文を書いてらっしゃって尊敬します。

私は発表は好きなんですが論文化がニガテで・・

もっと積極的にやってればよかったです。さて、まとめます。

まずは膠原病とは何か、から。

 

 

 

問題はdcSScのぐぐっと皮膚効果が悪くなる時期に

機を逸さずして治療に入れるかどうかだということ、

それ以降ピークを越えれば徐々に改善するため有意に改善する薬剤の特定をすることが難しいとおっしゃっていました。

これは以前東京大学皮膚科の佐藤伸一教授もおっしゃっていました。

 

mRSSのスコアのとり方・・・
これは僕も感覚的に行ってるのですが、同一の評価者が続けてスコアを取ることが重要と

そのスコアの取り方もコツがあるとお聞きしました。

 

SScにMTXは効果があるのではないかと以前から思っていたのですが

ガイドラインでは2Dで積極的に推奨されないのかなと思っていたのです。

このたび復習してみてMTXはありだなと思いました。

 

 

このたびの復習には以下の文献を参考にしました。

https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/1372907289_3.pdf

https://chuo.kcho.jp/app/wp-content/uploads/2022/03/Dr_Sumitomo_34.pdf

https://pro.boehringer-ingelheim.com/jp/sites/default/files/2021-03/202103_ofe_01.pdf

強皮症の治療-皮膚科学会の2016年の診療ガイドラインを参考に- - 独立行政法人国立病院機構 宇多野病院

https://www.jstage.jst.go.jp/article/dermatol/125/5/125_1001/_pdf

 

そういえば、以前のブログで触れた内容で

yanasettey.hatenablog.com

youtubeに発表内容がupされると告知したのですが

いつのまにかアップされていました(笑)

知らなかった・・・

自分がyoutubeで話しているのなんかウケますね。。。かなり恥ずいです。

(といいつつ)もしお時間が許せばご覧ください。

www.youtube.com

 

自分のサ行の発声が〝sh〟になってて〝イキっとる〟ように思いました。。。

あと、もっと声はらんといけんですね。今後注意します。

 

ではでは・・・おやすみなさい。

 

免責事項:上記内容は筆者の各文献資料のまとめによりますが筆者の私見によります、実際の使用にあたっては主治医の先生の判断を仰いでくださいますようお願いします

適宜筆者判断で内容は改訂いたします

 

【勉強会復習】pollen food allergy syndrome;花粉・食物アレルギー症候群 【専門家向け】

こんばんは、2023/4に

広島市の紙屋町で皮ふ科/美容皮膚科を開業予定のやなせです。

看板をそろそろ掲示することになっています☺ 楽しみです・・・

本日は、同門の広島大学ご出身で現相模原病院の研究室長、福冨先生が来広され

(2004卒でお話しすると在学中に私のことをご存知で面識がありうれしく思いました)

アレルギーの講演をいただいたので勉強会まとめをします。

まったくもって専門家向けです。

後半は私の症例を含めてアトピーに関してディスカッションが行われましたが、その考察もしたいと思います。

 

福冨先生のおはなしを復習を兼ねてまとめます。

 

[1] PFAS pollen food allergy syndrome; 花粉・食物アレルギー症候群

カニ・エビを食べてアレルギーがでた」

という話を聞いたことがある方もおられると思います。

 

スギやヒノキによる花粉症は有名ですが、

この原因となるもの(抗原といいます)は

類似した抗原と反応し(交差反応といいます)同様の症状を起こすことが知られています。

 

①スギ・ヒノキ

バラ科の食物(例えばリンゴ、モモ、サクランボ、ウメ、アーモンドなど)と交差反応があり、

その主要たんぱくはgibberellin-regulated protein (GRP)であることが知られているようです。

 

②ハンノキ・シラカンバであれば

バラ科(リンゴ、桃、サクランボ、梨、アンズ、アーモンド、ビワ、イチゴ、洋ナシ、スモモ)

マメ科(大豆(特に豆乳)、ピーナッツ、緑豆もやし)

マタタビ科(キウイフルーツ

・カバノキ科(ヘーゼルナッツ)

・セリ科(セロリ、ニンジン)

・ナス科(じゃがいも、ししとうがらし)

と交差性があります。

その主要抗原たんぱくはPR-10と同定されています。

③イネ・ブタクサ・ヨモギ

メロン、スイカ、セロリなどのウリ科と交差性があります。

その主要抗原はprofilinとのことです。

 

これらに反応してしまう方は

これら特定の食べ物を食べると口の中やのどがかゆくなったり、

唇が腫れたりする口腔アレルギー症候群(OAS)が合併することがあります。

 

また、これらの抗原にアレルギーを持つ方は重複してみられるかたがおられます。

Proportional Venn diagram of children with IgE sensitization to three... |  Download High-Quality Scientific Diagram

※スギ・ヒノキと交差性があるのはナス科となっていますが、

福冨先生にご確認したところそのような報告が2000年に小児科よりなされたが

実際に目にするのはバラ科やオレンジが圧倒的に多いそうです。

 

[2] 食物アレルギー(Food allergy; FA)

重症の手湿疹の 1/3は何らかの食物アレルギーFAを有し

その重症度とアレルギーの強さは相関関係がある:ということだったと思います

手湿疹の患者さんは多いのですが、食物アレルギーと相関があることを

日々の臨床で忘れがちになっていないか。

その可能性を忘れないように改めたいと思いました。

 

FAやアトピー性皮膚炎のあるかたは、職業選択時に食物の接触源などに触れる仕事に就業するときにはよく考える必要があることを改めて注意喚起をされておられました。

 

接触源はさければ抗原性は下がりますから、これまでの患者さん指導では、手袋をしたりしてなるべく抗原や悪化因子に触れないように、抗原から避けることを説明してまいりましたがその重要性を改めて心に刻みました。

 

[3]アニサキスアレルギー

アニサキス症(アニサキスの生食をさければよい)と

アニサキスアレルギー(熱してもダメ)は異なる疾患 とのこと

 

[4]食物アレルギー

 

甲殻アレルギーは生で駄目な方、ボイルしてもダメな方、イカやタコやエビなどどれがだめかなどはまだ人により異なるなど、まだまだ未知な部分が多く症例によりことなるとお聞きしました。

 

他にも、多種化学物質過敏症のお話などもありました。

 

これらについてはまた時間があれば調べてみたいと思います。

 

以上です。

しかしアレルギーは奥が深い・・・。

食物アレルギーガイドラインを見てみると

福冨先生は作成委員会の外部委員でいらっしゃいました。

ガイドラインは通読し理解を深める必要があると思いました。

Bet v1 とか Bet v2 とかPruなどの抗原の多様性も面白そうです。

https://minds.jcqhc.or.jp/docs/gl_pdf/G0001331/4/food_allergies.pdf

 

追記)

後日談ですが福冨先生とお話ししいろいろと教えていただき興味を持ちましたので

アレルギー学会にも入会登録をいたしました。

総合病院ではアナフィラキシー含めて多くのアレルギー疾患も目にしましたので

基礎や研究はしておりませんが臨床医として現場で治療にあたりたいと思います。

 

後半で、

アトピー性皮膚炎でなにか症例がないか依頼されてたので提示したのですが

私は

JAK阻害薬(JAKi)の効果が減量後不十分となり

デュピルマブ(DUP)へ変更した症例を提示して

DUP ⇒ JAKiはあるが JAKi ⇒ DUPは珍しい、

と座長の秀先生から総評をいただきました。

 

質疑応答、ディスカッションでは

JAKiの一種類がダメならなぜ他のJAKiにスイッチしないのか、と聞かれましたが、これは長期処方の観点からだとお答えしました。

 

アトピーに短期ステロイド内服はどうなのかとも会場の先生から聞かれましたが、

僕はガイドラインで長期投与は推奨されていないので

痒みにもsharpに効果があるので私は使うとしてもCyAとお答えしました。

秀先生もステロイドの全身内服を短期で使うのはなかなか切ることができず

難しいとのご意見でした。

 

他院の症例では、

コロナワクチン後に生じた乾癬かアトピー

いずれもの特徴をもつような紅斑で

採血結果ではIgE, TARCが高くアトピーのような、病理像は乾癬のような症例が提示されました。

アトピーとしてよいのか、乾癬なのかの議論になりましたがとても興味深く拝聴しました

私は、

アトピーの定義はバリア機能異常に基づく慢性の急性、慢性の湿疹病変であることより、igeやTARCが高いとはいえ本症例はアトピーとは言いづらいのではないか、

多形慢性痒疹としたほうがよいのではないか、

または乾癬様の中毒疹ではないかとコメントしましたが

多数の参加者のおられる中また出しゃばったことを言ってしまったな

と反省しました、、

 

 

さて、明日は

三次にてアトピーの講演会に呼ばれています。

 

ねます。。おつかれさまでした。